わたしは2024年4月21日(日)に応用情報技術者試験を受験してきました。
試験のために3カ月間・計200時間を勉強に費やし受けてみた感想が、
めちゃくちゃむずッ
です笑。
この記事を執筆時点ではまだ試験結果が発表されていないので、今回の記事は試験当日の体験と試験後の感想を書きました。
2024年秋以降で初めて応用情報技術者試験を受ける方向けに、タメになることを紹介できればと思います。具体的な勉強方法に関しては書きません。合格した場合、また記事にする予定です。
■応用情報技術者試験を受けてみた
先日「応用情報技術者試験」を受けてきました。令和6年度春の応募者数は"55,569名"だったようです。噂では、「基本情報技術者試験より簡単」と聞いていましたが、正直言うと「そんなことはない」です。
応用情報技術者試験はしっかり難しく、試験勉強や対策をしていないと合格できません。応用情報技術者試験の合格率は20%台なので、4,5人に1人しか合格しないんですよね。みなさんにはしっかり準備して試験に臨んでほしいので、令和6年度春の応用情報技術者試験がどんな感じであったか振り返っていきます。
■試験の概要
まずは応用情報技術者試験がどのような試験なのかを紹介します。
応用情報技術者試験(AP:Applied Information Technology Engineer Examination)は、国家資格である情報処理技術者試験の一つで、中級レベルのIT技術者を対象としています。この試験は、情報処理推進機構(IPA)によって実施されており、ITの実践的なスキルと知識があるかを評価することを目的としています。
中級レベルのIT技術者とは、IPAが発表している対象者と照らし合わせると"ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者"と定義できます。
●試験の内容
試験は、主に次の二部分から構成されています。
午前試験
ITに関する基礎知識や経営戦略・IT戦略を問うマークシート形式の試験です。問われる内容は数学、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーキング、データベースなどのIT基礎知識のほかに、経営やプロジェクト管理、法務など広範囲にわたる知識が問われます。
項目 | 内容 |
---|---|
試験時間 | 9:30~12:00(150分) |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) |
出題数 | 80問 |
解答数 | 80問 |
午後試験
実践的なスキルを問う試験で、記述形式の問題が多く出題されます。具体的なケーススタディに基づいて、問題解決のアプローチや設計、評価に関する知識が求められます。使用する知識自体は午前試験で問われる内容ですが、知識を実務に紐づけられているかが重要な試験です。
項目 | 内容 |
---|---|
試験時間 | 13:00~15:30(150分) |
出題形式 | 記述式 |
出題数 | 11問 |
解答数 | 5問(必須1問、選択4問) |
●受験資格
特に制限はなく、誰でも受験が可能ですが、ある程度の情報技術に関する知識や実務経験が推奨されます。
■試験準備
応用情報技術者試験の試験準備についてお話しします。しかし、まだ合否が発表されていないので、わたしが利用した参考書と勉強時間だけ簡単に紹介します。合格できていたら、改めてくわしく紹介したいと思います。
●キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者 令和06年 (情報処理技術者試験)
●2024 応用情報技術者 午後問題の重点対策
●応用情報技術者過去問道場
●勉強時間
わたしが令和6年度春の応用情報技術者試験のために費やした時間は、
200時間です。
試験日の3カ月前から勉強を始め、平日2時間、休日3時間のペースで勉強していました。無理なくコツコツやるために、平日と休日の勉強時間にそれほど差を設けず、かつ余裕をもって始めました。
しかし、実際には200時間では足りませんでした。特に午後試験対策の時間が足りませんでしたね。午後試験対策として一カ月時間を確保していましたが、一カ月半は必要でした。
結局午後試験で受けないであろう出題範囲2項目(プログラミング、情報システム開発)の勉強を捨て、スケジュールを調整しました。試験合格を目指すだけなら出題範囲を絞って勉強するのがいいと思うのですが、ITの基礎知識習得のための受験だったので、2項目切り捨てる判断はちょっと悔しかったです。
勉強できなかった項目は、ゴールデンウィークに解こうと思います。
■試験当日の体験
試験当日の流れや体験して感じたことをお話しします。
●タイムスケジュール
試験にかかわる当日の具体的なタイムスケジュールを紹介します。
09:10 ~ 09:30 試験官が入室し、試験の説明や準備
09:30 ~ 12:00 午前試験
12:40 ~ 13:00 試験官が入室し、試験の説明や準備
13:00 ~ 15:30 午後試験
●試験の雰囲気
わたしは都内の大学で受験をしました。試験会場は大きめの教室だったので、隣の人との距離がしっかりあり受験しやすかったです。受験者層も学生が多いのかと思っていましたが、社会人も多く、試験会場はとても静かでした。試験中にトイレに行きたい場合は手を挙げれば、試験官付きで行けるようです。
●試験中の心理状態
試験中気になったのが、試験の難しさより椅子の固さです。学校の椅子って木製ですよね。木製の固い座面に150分はかなりキツイです。おしりの痛さが集中力を途切れさせるので、座布団やクッションが持ち込めるなら持ち込むべきだと思います。
また、問題用紙のメモ部分が少なく、何ページか先にあるので、計算がしづらいです。ページをめくる音がそこら中から聞こえてきましたね。
■試験後の感想&アドバイス
応用情報技術者試験を終えて感じたことが3つあります。
①午前試験の過去問は周回しておくべき
今回の午前試験の問題には80問中13問、過去問と全く同じ問題が出題されました。
わたしは過去問を直近5回分解きましたが、13問も同じ問題が出るとは思っていませんでした。お昼の休憩を考えて、11時30分に途中退出したかったので、13問分の時間が浮いたのはよかったです。
上述したタイムスケジュールを見るとわかると思うのですが、IPAの公式サイトでは12:00~13:00が一時間のお昼休憩に見えるのですが、実際には40分弱しかありません。さらにいうと、午前試験が終了した後、解答用紙の枚数を試験官が数え終わるまで退出できませんので、休憩時間はもっと少ないです。
午後試験のことも考えて、過去問を記憶する勢いで周回しておきましょう。
②計算問題は飛ばして、あとから一気に解く
試験直前に見たブログ記事に「計算問題は後回しにして、あとから一気に解く」という方法が紹介されていて、実際にやってみました。
正直めちゃくちゃオススメの方法です。
計算問題は80問中14問出題され、そのうち半分は最初の20問の中に出題されます。計算問題に慣れていない場合、試験の前半でつまづき、かつ心理的にも結構きます。計算問題をまず飛ばして、残りの66問を解きましょう。そのあとゆっくり計算問題を解き、点数を積み重ねましょう。
③午後試験の選択の判断は早く
今回の試験でわたしが犯した過ちの一つに、午後試験の選択判断ミスです。
受験前に以下の5つを解こうと考えていました。
- 情報セキュリティ
- システムアーキテクチャ
- ネットワーク
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
試験開始直後に上の出題範囲の問題を見て、問題文だけで解ける問題があるかを確認し、[システムアーキテクチャ]をやめて[組み込みシステム開発]に切り替えました。
- 情報セキュリティ
- ネットワーク
- システムアーキテクチャ→組み込みシステム開発
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
実際にやってみると、[組み込み開発]の難易度が高く、しかし、その他の[ストラテジー]・[データベース]・[システム監査]も同様の難易度に思えたので粘ってしまいました。
[組み込み開発]を解き始めて25分経った時点で回答欄が一つしか埋められておらず、その時点でようやく[システム監査]に切り替えました。
この時点で試験終了20分前でした。
5問25分ずつ解いて、余った25分で見直しをする計画は崩れ去りました。
ここでさらにわたしは過ちを犯します。[システム監査]は"全問記述"、かつ文章をある程度読まなければ解けない問題の仕様でした。[システム監査]を問題の最後に配置しながら、なんというえげつない仕様なんだと毒づきながら問題を解きました。
試験開始後5分で、回答する問題を適切に選択する練習も必要かもしれません。
■まとめ
わたしは異業種からITエンジニアになり、ITの基礎知識が足りていません。実務ではITスキルが身につくのですが、小手先のテクニックで、他の技術が出たときにスライドできないのでは感じていました。
応用情報技術者試験はITの基礎知識を身に付けるのにうってつけです。わたしのように異業種から転職した方はぜひ受けてみてください。
参考リンク:独立行政法人情報処理推進機構
↓ほかの協栄情報メンバーの情報処理技術者試験についての記事を公開しています。ぜひ参考にしてみてください。
■基本情報技術者試験に合格したので、勉強時間や教材をご紹介(齊藤弘樹)