AWSは2025年10月7日、AWS Service Quotasの新機能「自動管理設定(Automatic Management)」の一般提供を開始したことを発表しました。
サービスクォータはAWSで作業している際に、ときどきぶち当たる壁ですよね。プロジェクトによっては定期的に点検していたり、他のAWSサービスと組み合わせて監視・通知の仕組みで対応していたりするのではないでしょうか。
新機能「自動管理設定(Automatic Management)」は運用負荷を低減させるだけではなく、リリース遅延のリスク低減にも繋がる嬉しい機能な気がしております。
今回の記事では、設定方法やクォータ可視化のハンズオンを紹介します。
AWS Service Quotasの新機能「[自動管理設定(Automatic Management)」
■サービスクォータ(Service Quotas)とは
AWSのService Quotasとは、
Service Quotas (AWS サービスの制限とも呼ばれます) は、AWS アカウント のサービスリソースの最大数です。各 AWS サービスは、一連のクォータとそのデフォルト値を定義します。必要なすべてのリソースへのワークロードアクセスを提供するには、Service Quotasの値を増やす必要がある場合があります。 引用元: AWS Well-Architected フレームワーク
サービスクォータがあるおかげでAWS上のリソースを適切に管理することができる一方、大規模なワークロードを実装する場合にサービスクォータ超えのエラーが発生します。新機能である「自動管理設定(Automatic Management)」は、未然にAWSリソースクォータを超えるエラーの発生を防ぐことができるようになります。
各サービスのドキュメントやマネジメントコンソールから、どのリソースにどれくらいの値がデフォルトで定義されているかを確認することができます。
【ドキュメントの場合】
【マネジメントコンソールの場合】
■今までどうしてた?
サービスクォータの値はAWSの各サービスに設定されています。例えば、VPCには30以上の調整項目が設定されています。
AWS上でワークロードを稼働させようと考えると、最低でも10以上のサービスを利用するかと思いますので、管理すべきサービスクォータは300以上です。
目視での点検は現実的ではないので、EventBridgeやCloudWatchを利用し、サービスクォータの上限を監視する仕組みを導入しているプロジェクトもあるはずです。
今回追加されたサービスクォータ自動管理設定(Automatic Management)は複雑な監視の仕組みを構築することなく、簡単に監視できる新機能です。GAの情報だけ見ると、運用低減に繋がりそうに感じますよね。
■使ってみた
それでは、サービスクォータ自動管理設定(Automatic Management)を実際に使ってみましょう。
●設定
自動管理設定(Automatic Management)の送信先をEメールで設定します。通知に関しては、AWS User Notificationsから提供されているため、ますはAWS User Notificationsの設定を実施します。
検索窓から[ AWS User Notifications ]と入力し、[ 配信チャネル ]をクリックします。
↓
↓[ Eメールの追加 ]をクリックし、必要事項を入力しましょう。
↓
↓
届いたメール内の[ Verify email ]をクリックすると、完了です。
↓
通知に関する設定が完了しましたので、本命の[ Service Quotas ]を設定していきます。
検索窓から[ Service Quotas ]に遷移し、左ペインの[ 自動管理設定(Automatic Management) ]をクリックします。
↓
↓[ 自動管理モード ]から[ 通知のみ ]が選択されていることを確認し、[ 次へ ]をクリックします。
↓デフォルトのままで問題ないので、そのままの入力値で[ 次へ ]をクリックします。
↓
↓
↓
↓
↓[ 例外を選択 ]もそのままで問題です。
↓
さいごに、[ 送信 ]をクリックします。
↓
↓[ アクティブ ]であることが確認できれば、すべての設定は完了です。
●動作確認
動作確認のため、通知を受け取ってみましょう。
リージョンごとにElasticIPアドレスの作成がデフォルトでは5までなので、5個作成してみます。
コストがかかりますがサクッと作成できるので、、、
↓EC2のダッシュボード画面から作成します。
作成後、10分経ちましたが、
待てども通知は来なかったです、、、
定期的にモニタリングしていそうですが、全然来ないです。
他の方のブログ記事を見ると、通知が一日後に来たとのこと、、、
https://dev.classmethod.jp/articles/automatic-quota-management-service-quotas/
今日はここまでにし、後日追記します。
まとめ
サービスクォータの自動管理設定は現在の運用に影響を与えてくれそうな可能性があります。しかし、現状スピード感がないため、組み込むには難しそうですね。
参考リンク:AWS公式ドキュメント