AWSを中心にインフラ構築や運用を行っているインフラエンジニアの齊藤です。
2025年12月1日〜5日に、ラスベガスで、AWS re:Invent 2025が開催されました。
AWS re:Inventは、AWS最大の年次カンファレンスです。
最新のクラウドや生成AIサービスの発表に加え、キーノート、技術セッション、ハンズオンラボ、ワークショップを通じて、世界中のエンジニアや企業が集まり、AWSの最新動向と実践的なベストプラクティスを学び・共有するイベントです。
イベントカタログを見ると、「AWS re:Invent 2025」では、3,122のセッションが用意されていたようです。また、その中のいくつかはすでにYouTubeのAWS Events公式チャンネルで公開されており、だれでも見ることできます。
しかし、さすがにすべてを見ることはできないですよね。
運用エンジニア目線で今押さえるべきアップデートに絞って3本を厳選しました。
今回の記事では運用エンジニア目線で今押さえるべきアップデートに絞って、「AWS re:Invent 2025」おすすめセッション3選を紹介します。
"AWS re:Invent 2025"セッション3選

「AWS re:Invent 2025」では数多くの技術セッションが用意されています。
AWS運用エンジニアとして、以下の選定基準でおすすめセッションを選びました。
- 今までのプロジェクトで必ず使っている既存サービスのうち、2025年時点のベストプラクティスが紹介されている
- 現場の運用で活かせそう or 提案できそう
- 単純におもしろそう
以上の選定基準から、つぎの3つのセッションを紹介します。
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Advanced VPC design and new capabilities (NET340)
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What’s new with Amazon EBS (STG202)
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Amazon S3 security and access control best practices (STG316)
■1. NET340: Advanced VPC design and new capabilities

(1) セッション概要
Amazon VPC は AWS の基盤サービスであり、仮想ネットワーク環境を制御できます。AWS は毎年 Amazon VPC のアップデートを実施し、機能、セキュリティ、そして使いやすさを向上させています。このセッションでは、Amazon VPC の最新のアップデートと、それらを活用して既存のアーキテクチャを強化する方法について学びます。 概要欄より
(2) 運用エンジニア視点の推しポイント
わたしがこのセッションを推すポイントは、
- 冒頭8分間でAmazon VPCまわりのサービスのおさらいができる
- NAT Gatewayのリージョンモデル登場で設計の前提が変わりそう
- Transit Gateway, Network Firewallなどのネットワーク系機能に新機能が追加
(3) 必見パート
このセッションで特にみてほしい箇所のタイムスタンプを共有します。
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NAT Gateway(Regional化) – 8:35〜
- サブネットに紐づかずリージョン全体をカバー
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VPC Encryption controls – 18:35〜
- 暗号化状態のモニタリング・制御
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Interconnect(GCP連携/Azure連携予定) – 52:55〜
- マルチクラウド接続の将来像
■2. STG202: What’s new with Amazon EBS

(1) セッション概要
Amazon EBS が提供する堅牢なブロックストレージソリューションの最先端機能を活用して、常に一歩先を進みましょう。このセッションでは、Amazon Elastic Block Store (EBS) の最新の進歩と機能について包括的に解説します。最新のパフォーマンス改善、コスト最適化戦略、データの復元力とストレージ効率を向上させる新機能、そして最新のクラウド環境で EBS を活用するための実践的なインサイトについて学びます。ワークロードにおける Amazon EBS の潜在能力を最大限に引き出す方法について、より深く理解できるようになります。 概要欄より
(2) 運用エンジニア視点の推しポイント
わたしがこのセッションを推すポイントは、
- Volume Clonesによって検証環境の運用がラクになりそう
- CloudWatchメトリクスにEBS関連の新しいメトリクス追加
(3) 必見パート
このセッションで特にみてほしい箇所のタイムスタンプを共有します。
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パフォーマンスメトリクスの解説 – 10:08〜
- EBS関連の新しいメトリクス追加
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EBS Volume Clones – 27:25〜
https://youtu.be/m6oL4L2QOvk?si=uuydI12t3RqZC_f7&t=1645- スナップショットいらず
■3. STG316: Amazon S3 security and access control best practices

(1) セッション概要
堅牢なデータセキュリティ戦略の構築は、適切なストレージ基盤の選択から始まります。Amazon S3 は、あらゆるワークロードに適したセキュリティ設定ときめ細かなアクセス制御を提供します。このセッションでは、S3 セキュリティの基礎を学び、使いやすさと機能性を向上させる最新の機能強化について詳しく解説します。アクセス制御、暗号化、モニタリング、監査、修復のオプションについて解説します。S3 におけるデータセキュリティとアクセス制御のベストプラクティスをご紹介します。 概要欄より
(2) 運用エンジニア視点の推しポイント
わたしがこのセッションを推すポイントは、
- S3のセキュリティのおさらいができる
- ログ・検知のベストプラクティスが紹介されている
- タグでアクセス管理ができる
(3) 必見パート
このセッションで特にみてほしい箇所のタイムスタンプを共有します。
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S3セキュリティの基礎おさらい – 5:34〜
- S3のセキュリティを再認識
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ベストプラクティス解説開始 – 8:55〜
- 2025年最新のベストプラクティスをキャッチ
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ABACサポート – 21:38〜
- タグベースポリシー??
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ログを有効化してリアクティブセキュリティを実現 – 38:54〜
- なにをするにもログを有効化
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What should I do now?(やるべきことのまとめ) – 46:55〜
- 結局なにをすればいいの?をわかりやすく
まとめ
AWSの運用エンジニア目線で「AWS re:Invent 2025」のおすすめセッションを3本紹介しました。
VPC・EBS・S3はどれもAWSを扱う上で重要なサービスです。紹介したセッションを見るだけで、設計や運用に活かせそうな情報が得られるはずです。
また、2025年12月7日時点でYouTubeにすべてのセッションが公開されているわけではないため、紹介したセッション以外にもまだまだ有用なセッションがるかと思います。
ぜひこの機会に最新のAWS情報を見てみてください。
参考リンク:AWS re:Invent 2025
↓ほかの協栄情報メンバーの「AWS re:Invent 2025」についての記事を公開しています。ぜひ参考にしてみてください。
■AWS re:Invent 2025 速報:自律型AI「Kiro」、NVIDIA連携強化、DB版Savings Plansなど最新アップデート一挙公開(dapeng)


