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AWS re:Invent 2025から見えた知見(前編)~AIエージェント時代の開発と業務変革6選~

こんにちは、石川です。

今回は、AWS re:Invent 2025のInnovation Talksを見て印象に残った、AIエージェント時代の開発と業務変革について、できるだけ分かりやすく整理します。

はじめに

全部で15本、各1時間ほどあるセッションを見ていて感じたのは、AWSのメッセージが「AIをどう使うか」から、AIをどう仕事の中で実際に動かすかへ変わってきていることでした。

特に、Amazon Bedrock AgentCore、Amazon Nova Act、Kiro autonomous agentなど、自分である程度考えて動くAIに関する話が多かったのが印象的でした。

今回は前編として以下に絞ってまとめます。

※こちらが15本の動画です👼
https://www.youtube.com/watch?v=zj44evAY_AA&list=PL2yQDdvlhXf9Eey6tKOH0K4adBz-VF83G

1. 2025年は「AIアシスタント」より「AIエージェント」が主役だった

これまでの生成AIは、質問に答えたり、文章を書いたり、コードを補完したりする「手伝ってくれる存在」として語られることが多かったと思います。

でも2025年のre:Inventでは、複数の作業を自分で順番に進めるAIが主役でした。
これが、いわゆるAIエージェントです。
たとえばAmazon Bedrock AgentCoreやAmazon Nova Actは、「質問に答えるAI」ではなく、実際の業務で動くAIをどう作るかという流れで紹介されており、
Kiro autonomous agentも、要件整理から実装、確認までを支援する存在として語られていました。

「答えるAI」から「動くAI」へ変わってきたのが、今年一番大きな変化だと感じました。

2. AIは単体で置くだけではなく、仕事の流れに入って初めて役に立つ

AIはすごそうに見えても、ただ置いただけではあまり価値が出ず、大事なのは、毎日の仕事の流れの中でどう使うか。
たとえばAmazon Connectでは、AIが問い合わせ対応の流れの中に入り、人と協力しながら動く考え方が出ていたり、Amazon Quick Suiteも、いろいろなデータを見ながら、仕事の判断を助けるものとして紹介されていました。

つまり、AIは単品で使うより、仕事の流れにうまく組み込めたときに本当に強いのだと思いました。

3. 本番で使うなら、賢さより「安心して任せられるか」が大事

AIが便利でも、仕事で使うとなると気になることがあります。
たとえば、以下のような点。

そのため、これからのAI活用では、頭の良さだけでなく、見えること・管理できること・安全であることがとても大事になり、
この流れは、CloudWatchなどの運用系や、Security関連の発表が強化されていたことからも感じられました。

4. Amazon自身が、AIを本当に仕事で使っているのが分かりやすかった

特に印象に残ったのが、Amazon Stores、Zoox、Prime Videoの事例です。

ここではAmazon Bedrock、Amazon ECS、Amazon EC2、Amazon S3、Amazon Kinesis、Amazon DynamoDBなど、AWSのサービスが実際の事業の中で使われているのが見えてきており、
AIは試しに触るだけではなく、実際の成果につながってこそ本番活用なのだと感じました。

5. 開発は「コードを書く支援」から「仕様を考える支援」へ進んでいる

これまでAI開発支援というと、「コードを補完してくれるもの」というイメージが強かったと思います。
でも今回の話では、AIはもっと上流、つまり何を作るかを考えるところにも入り始めていました。

Kiro autonomous agentでは、コードを読むだけでなく、
「何をやるべきか」「どう進めるか」「何を確認すべきか」まで整理しながら進める流れが見えていました。

Amazon Q Developerも含めて、これからは単なるコード補完ではなく、コードを書く前の「考える部分」にAIが入ってきたのが面白いと感じました。

6. ただし、コードを書くのが速くなっても、全部が速くなるわけではない

ここはかなり現実的なポイントでした。

たとえAIでコードを書くのが速くなっても、以下遅ければ、全体のスピードはそこまで上がりません。

その意味で、AWS Transformのように、Windowsの移行やVMware移行、コード変換などを支援する考え方はとても重要だと思いました。
AI時代の効率化は、エディタの中だけではなく、システム全体の流れを見ることが必要で、
「コード生成が速い=開発全体が速い」ではない、という現実がよく分かりました。

おわりに

AWS re:Invent 2025の前半を通して見えてきたのは、AIの主役が「便利な生成機能」から、「仕事の流れの中で実際に動く存在」へ変わってきていることでした。

もちろん、まだ理想先行に見える部分もありますし、すべてがすぐ現場に入るわけではないと思います。
ただ、それでも今年のre:Inventは、AIの立ち位置が一段変わったことを感じさせる内容だったように思います。

特に印象的だったのは、AIを単なる補助ツールとしてではなく、業務フローや開発プロセス、モダナイゼーション、本番運用の中にどう組み込むか、という視点がかなり前に出ていたことです。

前編では全体の流れを中心に整理しましたが、後編ではもう少し踏み込んで、各サービスや発表ごとの具体的なポイントも見ていきたいと思います。

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