どうも、クラ本部の黒田です。
あっという間、12月に入りましたね。
本格的に寒くなってくることに備えて、暖かくしましょう。
今日は、近年急速に注目を集めている「オブザーバビリティ」New RelicをEC2にインストールし、モニタリング環境を10分で構築する内容をご紹介します。
目次
はじめに
クラウドインフラの監視は、現代のシステム運用において不可欠な要素となっています。本記事では、AWS EC2インスタンスにNew Relicをインストールする方法を、実践的な手順とともに解説します。経験豊富なエンジニアから初心者まで、誰でも10分程度で導入できることを目指しています。
New Relicとは
New Relicは、クラウドベースの包括的な監視プラットフォームです。従来のサーバー監視ツールと比べて、以下のような特徴があります:
機能 | 従来のツール | New Relic |
---|---|---|
データ保存 | オンプレミス | クラウド |
設定の複雑さ | 複雑 | シンプル |
導入時間 | 数日〜数週間 | 数十分 |
スケーラビリティ | 要手動設定 | 自動スケール |
インストール準備
前提条件
- AWS EC2インスタンスへのアクセス権限
- sudoコマンドが実行可能な環境
- インターネット接続が可能な状態
事前確認事項
インストールを始める前に、以下のチェックリストを確認しましょう:
# メモリ空き容量の確認
free -h
# ディスク空き容量の確認
df -h
# インターネット接続確認
ping 8.8.8.8
インストール手順
ステップ1: 環境の選択
New Relicのウェブコンソールにログインし、「All Entities」から「Linux」を選択します。この選択は、EC2インスタンスの基本OSに基づいています。
ステップ2: ライセンスキーの作成
セキュリティの観点から、以下の点に注意してライセンスキーを作成します:
# ライセンスキーの形式例
NRAK-XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
🔔 重要: ライセンスキーは一度しか表示されません。安全な場所に保管してください。
ステップ3: インストールの実行
EC2に入って、以下のコマンドを実行します:
[ec2-user@ip-11-1-1-201 ~]$
[ec2-user@ip-11-1-1-201 ~]$
[ec2-user@ip-11-1-1-201 ~]$
[ec2-user@ip-11-1-1-201 ~]$ curl -Ls https://download.newrelic.com/install/newrelic-cli/scripts/install.sh | bash && sudo NEW_RELIC_API_KEY=NRAK-WODQH55FZTN4VBFMK5WGQGFP0S1
インストール完了
[ec2-user@ip-11-1-1-201 ~]$
モニタリングの確認
インストール完了後、以下のメトリクスが自動的に収集されます:
-
システムリソース
- CPU使用率
- メモリ使用量
- ディスクI/O
- ネットワークトラフィック
-
プロセス情報
- 実行中のプロセス一覧
- プロセスごとのリソース使用量
アラート設定
効果的なモニタリングのために、以下のようなアラート設定を推奨します:
メトリクス | 警告閾値 | 重要閾値 |
---|---|---|
CPU使用率 | 70% | 90% |
メモリ使用率 | 80% | 95% |
ディスク使用率 | 75% | 90% |
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法
-
インストールエラー
# ログの確認 sudo tail -f /var/log/newrelic-install.log
-
接続エラー
# ネットワーク設定の確認 sudo netstat -tulpn | grep newrelic
-
データ収集エラー
# エージェントの状態確認 sudo systemctl status newrelic-infra
おわりに
今回では、EC2インスタンスへのNew Relicのインストール方法を詳しく解説しました。この手順に従えば、10分程度で基本的なモニタリング環境を構築できます。より詳細な設定やカスタマイズについては、New Relicの公式ドキュメントを参照することをお勧めします。
参考リンク
次回は、New Relicを使った効果的なモニタリング戦略について解説する予定です。
では、また