2026年10月27日、"AWS PartnerEquip: Live – Tokyo"に参加してきました。
私が参加したのは、"エージェントを支えるデータ基盤とクラウドインフラストラクチャ"というトラックです。
今回は、参加したセッションでの学びと、イベント全体の感想を紹介します。初めて聞く用語も多かったので、同じようにAIエージェントの仕組みを学んでいる方の参考になればうれしいです。
AWSパートナー向けイベントに参加してみた
■基調講演:トークンコストと、AIを支える仕組み
最初に参加したのは"基調講演: データとインフラで差がつく AI エージェント"でした。
Amazon Bedrockの説明で挙げられたポイントの一つが、"トークンコストが重要になってくる"という話です。用途に合わせてモデルを使い分け、トークンを適切に使う必要があるとのこと。この中で出てきた"トークノミクス"という言葉は、今回初めて聞きました。
また、Amazon/AWSの社員の方も自社サービスを積極的に使っていて、現場のエンジニアに加え、経営層や管理職、ビジネス職も利用しているそうです。Amazon QuickやKiroをまず使ってみる、という話もありました。
セキュリティに関する説明から私が受け止めたのは、マシンのスピードを活用して、ソフトウェアの脆弱性への対策を強化していこうという思想です。
"working backward"や"データレジデンシー"も、今回初めて聞きました。新しいサービスの名前に加え、その背景にある考え方も学べる機会だったと感じます。
■AI エージェント時代のデータ基盤:"AI Ready"とは?
次のセッションでは、"AI Ready"という言葉が出てきました。これも、私にとって初めて聞く言葉です。
セッションでは、次のように説明されていました。
AI Ready=エージェントが理解し、行動するために必要なデータがあること。
AIの本番化に向けては、その前提となるデータ基盤の整備が必要であり、日本ではレガシー基盤のモダナイゼーションや、それに伴走する支援が重要になるという話でした。
分析用のDWHやデータレイクと、AIが利用するデータが分断されていると、二重管理や二重コストが発生します。そこで、単一のオープンな基盤へ統合し、分析もAIも同じデータを参照する。ガバナンスも一元化する、という方向性が紹介されました。
AIエージェントへの対応に必要な要素として挙げられたのは、次の3つです。
- データカタログと業務知識
- 権限管理
- スケーラブルな基盤
"AI Ready"という言葉を、この3つの要素と合わせて捉えることで、データ基盤側で何を考える必要があるのか、理解の手がかりになりました。
■Amazon Bedrock AgentCore:入口に加えて、出口も管理する
続いて参加したのが、"モデルとハーネスから考える、安全な AI エージェントの本番設計 — Amazon Bedrock AgentCore"です。
ここでは、エージェントを次のように整理していました。
エージェント=AIモデル+ハーネス
ハーネスは、"判断・行動の設計""知識・操作の提供""エージェント基盤"の3つの役割で構成されます。モデルと、それを動かすための仕組みを分けて考える説明でした。
基盤を支えるサービスとして紹介されたのが、Amazon Bedrock AgentCoreです。どこまでを内製・運用し、どこをAgentCoreに任せるか。モデルとハーネスの動作を確かめながら、必要な基盤機能を組み合わせるという設計方針が示されていました。
そして、今回特に驚いたのが、認証・認可の話です。
認証・認可を考えるポイントは"入口""接続""操作"。さらに、Inbound AuthとOutbound Authという、初めて聞く言葉が出てきました。
入口でエージェントを呼び出す側を認証・認可し、エージェントからツールや外部サービスへアクセスする側にも認証・認可の仕組みを設ける、という考え方です。AWS公式ドキュメントでも、Inbound AuthとOutbound Authが説明されています。より
入口に加えて、出口もしっかり管理するんですね。ここは驚いたところですが、AIエージェントを制御するには絶対に必要な仕組みだと感じます。
JWTやscopesなど、今回初めて聞いた用語もあり、認証・認可について学ぶことの多いセッションでした。
■ロードマップセッションについて
ロードマップセッションにも参加しましたが、NDAに関連してスライド撮影が禁止されていました。そのため、この記事でも内容の紹介は控えます。
■Agentic RAG:誰に、どの文書を見せてよいのか
次は、"AI Agent の権限管理: Agentic RAG におけるユーザー単位の Fine-grained Access Control"です。
複数のユーザーでAgentic RAGを共有する場合、ユーザーごとに検索できる文書を制御し、情報漏洩を防ぐ必要があります。その鍵になるのが、FGAC(Fine-grained Access Control)です。
事前に共有された概要では、認可に関わる値をLLMの出力から切り離し、認証済みの情報から決定的に導出する、という設計原則が示されていました。
前のセッションで学んだ入口・出口の権限管理に続き、ここでのテーマは、検索対象となる文書をユーザー単位でどう制御するかです。AIエージェントが扱えるデータの範囲を、システム側で管理する重要性を学びました。
■登壇者との距離が近く、学びに集中できる会場でした
技術の話に加えて、イベント全体の感想も少し。
まず、登壇者が豪華でした。AWS Japanのソリューションアーキテクトの方々に加え、本社からも数名の方が来られていて、貴重な話を直接聞くことができました。
招待人数が限られていて、トラックごとに200名弱という規模だったこともあり、登壇者との距離が近かったです。セッションのあとには、会場の後ろで登壇者の方と話すこともできました。講演を聞き、そのあとに直接お話しできるのは、うれしい機会でした。
そして、会場はウェスティンホテル東京。食事が用意され、トイレなどの会場設備も整っていて、セッションに集中できる環境がとにかくよかったです。
こうした環境が用意されていることも、一日を通して学ぶうえではありがたいですね。
まとめ
今回のトラックでは、AIエージェントを支えるデータ基盤と、認証・認可の設計について学びました。
エージェントが理解できるデータを用意すること。利用者に応じて参照できる情報を制御すること。そして、ツールや外部サービスにアクセスするときの権限も管理すること。
特に、今も強く印象に残っているのが、入口と出口の両方で権限を管理するという考え方です。
初めて聞く言葉も多かったですが、データや権限の設計を、AIエージェントの本番運用にどう結びつけるのかを学べた一日でした。登壇者と直接話せる距離の近さや、学びに集中できる会場も含めて、貴重な参加機会になったと感じます。
参考リンク:AWS PartnerEquip: Live – Tokyo 2026
↓ほかの協栄情報メンバーのAWSイベントについての記事を公開しています。ぜひ参考にしてみてください。
■【食事編】最新技術も食事も楽しめた!AWS PartnerEquip: Live – Tokyo 2026参加レポート(齊藤弘樹)
■AWS PartnerEquip: Live – Tokyo 2026 参加レポート(Kuroda)
■【AWS re:Invent 2025】夢の砂漠から1ヶ月。トラブルも本音も全部書く、ラスベガス現地参加レポート(dapeng)
■[Trend Vision One Meet upイベント"Trend UNITE"参加レポート](https://cloud5.jp/trend-vision-one-trend-unite-kt/ "Trend Vision One Meet upイベント"Trend UNITE"参加レポート")(kato.m)

