今年の5月あたりからAWS HealthEventにちょくちょく"Performance Insightsのサポート終了"に関する通知が来ていました。
AWSは、Performance Insightsのサポート終了日を2025年11月30日に発表しました。この日以降、Amazon RDSではPerformance Insightsコンソールエクスペリエンス、柔軟な保持期間、および関連する料金体系がサポートされなくなります。この日までに、DBクラスターをDatabase Insightsにアップグレードすることをお勧めします。詳細については、「Amazon AuroraでのPerformance InsightsによるDB負荷のモニタリング」をご覧ください。
2025年11月30日でPerformance Insightsのコンソール機能と柔軟な保持期間(1〜24か月)が終了し、今後はCloudWatch Database Insightsに統合されます。Performance InsightsのAPI自体は存続しますが、課金表示はCloudWatch Database Insights側にまとまり、“見える場所”と“保持のされ方”が変わる点が要注意です。
今回の記事では、「結局どこを確認すれば良いのか?」を押さえるために、最小限のチェックリストをまとめました。まずは現状の設定(エンジン/インスタンスクラス/保持/権限)を確認し、必要な箇所だけピンポイントで手を打てるようにします。
調べてみた
■Performance Insightsサポート終了
まずは"Performance Insights"のサポート終了に関するドキュメントの情報を見てみます。
AWS は、Performance Insights のサポート終了日を 2025 年 11 月 30 日と発表しました。この日以降、Amazon RDS は Performance Insights コンソールのエクスペリエンス、柔軟な保持期間 (1~24 か月)、および関連する料金のサポートを終了します。Performance Insights API は存続し、料金の変更はありません。Performance Insights API の料金は、CloudWatch Database Insights の料金とともに AWS 請求書に表示されます。
Performance Insights の有料利用枠を使用する DB クラスターは、2025 年 11 月 30 日より前に Database Insights のアドバンストモードにアップグレードすることをお勧めします。Database Insights のアドバンストモードへのアップグレード方法については、「Amazon Aurora で Database Insights のアドバンストモードを有効にする」を参照してください。
アクションを実行しない場合、Performance Insights を使用する DB クラスターは、デフォルトで Database Insights のスタンダードモードを使用します。Database Insights のスタンダードモードでは、7 日間を超えたパフォーマンスデータ履歴、実行プラン機能とオンデマンド分析機能が Amazon RDS コンソールで利用できなくなる可能性があります。2025 年 11 月 30 日以降、Database Insights のアドバンストモードのみが実行プランとオンデマンド分析をサポートします。
Performance insightsのページに行ってみると、こちらにもお知らせがありました。
Performance Insights は Amazon CloudWatch に移行します
2025 年 11 月 30 日をもって、Amazon RDS は Performance Insights コンソールエクスペリエンス、柔軟な保持期間、および関連する料金体系のサポートを終了します。引き続き Performance Insights メトリクスを表示するには、Amazon CloudWatch の Database Insights をご利用ください。
■チェックリスト
Performance InsightsからDatabase Insights移行に伴い、事前に確認しなければいけないことがいくつかあるかと思います。とりあえず最低限確認しておくべきことをチェックリストとして記載してみました。
- Performance Insightsコンソール利用有無
- Database Insightsのサポートエンジン
- Database Insightsのサポートクラス
- Database Insightsのサポートリージョン
- 履歴保持期間が7日以上か
- 権限(IAM)
1. Performance Insightsコンソール利用有無
Performance Insightsコンソール画面を日常運用で使っているか確認。使っている場合は、Database Insightsで同等のダッシュボードとアラームを再構築する計画を用意。
2. Database Insightsのサポートエンジン
対象DBエンジンがDatabase Insights対応か棚卸し。エンジン別の制限の有無も確認し、非対応・制限ありは代替策や更改方針を決定。
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3. Database Insightsのサポートクラス
各インスタンスクラスの対応状況を確認。一部のt系micro/small等は非対応の場合があるため、クラス更改や監視方針の見直しを検討。
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4. Database Insightsのサポートリージョン
運用中すべてのリージョンでDBIが利用可能か確認。DR用リージョンも含め、機能差・料金差がある場合は運用手順を分けて整理。
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5. 履歴保持期間が7日以上か
業務要件として7日保持で十分かを判定。長期トレンドや実行計画が必要なら、Database Insights Advanced+Performance Insights有効(15か月保持)を選択。
6. 権限(IAM)
運用ロールにCloudWatch/RDS/PI参照・設定権限が付与されているか確認。ダッシュボード更新やアラーム管理まで最小権限で付与。
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まとめ
"Performance Insights"は2025年 11月 30日にサポートが終了します。特に対応しなければ、Standardモードへ移行し、履歴は7日間保持される設定に移行します。Performance insightsのAPIを利用し、7日間以上の情報を取得している場合、影響があるかと思います。
- すべてのDBでPerformance Insights有効/保持期間とインスタンスクラス対応可否を棚卸し
- 要件確認
- 監視画面・通知はCloudWatch側に整理
今回書きました記事内のチェックリストに沿って“現状”→“必要な設定変更”→“監視の見直し”の順で対応していきましょう。
参考リンク:AWS公式ドキュメント