未経験からエンジニアへ! 基本情報技術者試験のすゝめ


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はじめに

はじめまして。株式会社協栄情報システム3部所属の寺尾です。

今回は入社前に取得し、業界・職種未経験からエンジニアとして働くきっかけとなった基本情報技術者試験の独学方法についてお話しようと思います。

参考までに私が合格した時の状況は
・事前知識はほぼなし
・私が合格した時は勉強期間が二か月前後
・勉強時間が120時間ほど
・成績は午前が80の午後が90.5
でした。

基本情報技術者試験とは何か?

独立行政法人情報処理推進機構(以下IPA)によって実施されている情報処理技術者試験のレベル2の区分にあたる試験です。
レベル1にあたるITパスポート試験は情報技術を利用する方向けの試験になりますので、技術者向けの試験としてはもっとも基本的な知識及び技能を問うものになります。
試験範囲は物理的なハードウェアからソフトウェア・アルゴリズムから経営戦略・マネジメントまでかなり幅広く問われます。
難易度はそれなりに高く、未経験からの勉強ですと一般的には100~200時間程度の勉強が必要と言われているそうです。

詳しい試験範囲、シラバス等は独立行政法人 情報処理推進機構 IT人材育成センター 国家資格・試験部よりご確認ください。

何故基本情報技術者試験を勉強したのか?

未経験からエンジニアになりたいと思って勉強しようと思うと様々な選択肢があるかと思います。
基本情報技術者試験をもっていないと許可されない業務があるわけではないですし、この資格がなくても問題ないという方もいらっしゃいます。
そんな中で私が基本情報技術者試験の独学を選んだ理由を挙げます。

・お金がかからない

・エンジニアといっても様々な職種があるがそれらすべてに通じる基本的内容である

・就職において武器になる

この三つが大きく基本情報技術者試験を選びました。
まずお金がかからないは簡単ですね。テキスト代と試験費用程度なので2万円もかかりません。

2点目はコンピューターサイエンスの基礎ですのでありとあらゆる職種で使えます。n進数の概念が分からなくてもネットワークの知識がなくともコードは書けますが基本的なコンピューターサイエンスを理解することによって自身の職務をより円滑にすすめ、業務全体の理解を容易にしてくれます。

最後に就職において有利になります。基本情報技術者試験を独学で勉強してきたとなりますと、基本的なコンピューターサイエンスの知識及び適正の証明になりますし、独学であれば自分で勉強する力の証明にもなりますので評価してもらえるでしょう。

勉強方法_午前対策

基本情報技術者試験は午前・午後に分かれていて、午前は四肢択一で合計80問、6割以上正解で合格です。
午前は知識問題メインで、それに加えて簡単な計算とアルゴリズムが少し出てきます。

私はまず令和03年 イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室 (情報処理技術者試験) を読んで基本的な知識を身に着けました。
未経験ですと読んでいてまったく知らない単語や概念が数多くでてきますので、読破するにはかなり時間がかかると思います。
私はこちらを一日一時間半ほどかけて30ページほどずつ読み進め、忘れないうちに基本情報技術者試験過去問道場で勉強した範囲を振り返っていました。

基本情報技術者試験過去問道場はかなり便利なサイトで、スマホで無料で過去問を解くことができます。
私はテキストを読破した後もこちらのサイトで試験日まで毎日25問程度解き、最終的には累計1500問解きました。
間違いなくこのサイトが合格に大きく役立ちましたので本当におすすめです。

勉強方法_午後対策

次に午後問の対策の話になります。
午後問はあくまで午前問題の知識を前提とした応用のような立ち位置になります。ですので、とりあえず午前問題の時に紹介したテキストを読破してからの勉強をおすすめします。

さて午後問題の出題形式ですが、初めに長文があり、それに関した設問に答えていく形です。例としてリンクを張っておきます。
基本情報技術者過去問題 平成31年春期 午後問1
このような大問が合計11個あり、その中から5つ選んで答えていきます。
詳しい午後問の配点については長くなるので控えますが、午後問の配点でとても大切な事があるのでそちらだけ話します。

午後問(100点満点)の内、必答問題であるデータ構造とアルゴリズム(25点)とプログラム言語(25点)の二つだけで半分を占めるということです。

この二つは未経験ですと午後問の中でも特に難しく、午前とはまったく異なった知識が必要ですから重点的に対策が必要になります。

まずはアルゴリズムについてですが私はうかる! 基本情報技術者 [午後・アルゴリズム編] 2021年版を使って勉強しました。
こちらはアルゴリズムの基礎の基礎からやさしく解説されており、最後まで読み進め記載されている問題を解けばあるていどは身につくかと思います。
私はそれに加えてテキストの最後の演習7問を解きなおして試験に臨みました。

次にプログラム言語なのですが、こちらはC、Java、Python、アセンブラ、表計算と5種類の言語の中から選ぶことができます。
今後仕事で活かしていきたい、あるいは自分が触ったことがある言語で受験するのがおすすめです。
全ての言語の勉強方法を理解しているわけではないので参考書などは紹介しませんが、少なくとも初心者向けのものを一冊はしっかりやっておき、文法を理解しておくといいかと思います。

最後に午後問演習用の問題集として私は令和02-03年 基本情報技術者 試験によくでる問題集【午後】を使っていました。
プログラム言語とアルゴリズム以外は午前の知識で解くことができる問題ばかりですが、出題形式には慣れていた方がいいのである程度は演習を行った方がいいです。
特に長文を読むのが苦手だと試験時間が足りなくなる可能性もあるので十分演習しておきましょう。
私は利用しませんでしたが、午後問も基本情報技術者試験過去問道場の方で演習してもよかったかもしれません。

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。
この記事が誰かの試験合格への一助となれば幸いです。

Last modified: 2024-02-06

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