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はじめに
Application Migration Service(以下MGN)を業務で使う予定がありましたが、知識があまりなかったので流れを理解するために、ハンズオンを実施しました。AMIでも移行できますのであまり意味はないのですが、勉強のために今回はMGNを使用します。
MGNとは
AWS Application Migration Service (AWS MGN) は、お客様のアプリケーションを AWS に移行するために推奨される主要なサービスです。
AWS Application Migration Service を使用すると、物理インフラストラクチャ、VMware vSphere、Microsoft Hyper-V、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)、Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC)、およびその他のクラウドから AWS にアプリケーションを移行できます。
引用:AWS Application Migration Service を選ぶべき場合
構成図
移行元:アイルランドリージョン
移行先:バージニア北部リージョン
EC2インスタンスの作成
移行元のアイルランドリージョンでEC2インスタンスを作成します。
今回はWindowsを使います。
以下の画像の通り、OSは「Windows server 2022 Base」を使用し、インスタンスタイプは「t2.micro」を使用しています。
他はデフォルトに設定しています。
※Windowsの場合パスワードをメモしておいてください
レプリケーションテンプレートの作成
移行先のバージニア北部に戻ります。
「MGNコンソール」→ 「レプリケーションテンプレート」を選択し、デフォルトのままで「テンプレートを保存」をクリックし、下記のように「テンプレートが保存されました。」とでれば初期セットアップ完了です。
AWS Replication Agentのインストール
移行先のバージニア北部で作業します。
「Application Migration Service」→ 「ソースサーバー」から以下の画像に設定します。
今回はWindowsを移行するのでWindowsに設定しています。
「IAMユーザーの作成」をクリックし、IAMユーザーも作成しておきます。
必要ポリシーは「 AwsApplicationMigrationAgentPolicy」です。
IAMポリシー作成後、アクセスキーIDとシークレットアクセスキーはメモしておいてください(CSVのダウンロードでも可)
次に移行元のアイルランドリージョン戻ります。
EC2インスタンス内に入り、「AwsReplicationWindowsInstaller」をインスタンス内にインストールし、以下のコマンドを入力します。
※「AwsReplicationWindowsInstaller」は後で移行ができているかの確認ファイルにしていますので削除しないでください。
※ACCESS_KEY_IDとSECRET_ACCESS_KEYは先ほどIAMユーザーを作成したときのを使用してください
.\AwsReplicationWindowsInstaller.exe --region <REGION_NAME> --aws-access-key-id <ACCESS_KEY_ID> --aws-secret-access-key <SECRET_ACCESS_KEY> --no-prompt
実行後、以下の画像になれば成功です。
成功後、マネージメントコンソールに戻り、「Appliation Migration Service」→ 「ソースサーバー」で以下の画像のように、ソースサーバーが増えていたら成功です。
レプリケーション実行
移行元のアイルランドリージョンでエージェントのインストールが完了したら、レプリケーションの準備が完了です。
移行先のバージニア北部のEC2インスタンスを確認すると、レプリケーションサーバーが自動で立ち上がっていることを確認します。
レプリケーションサーバーが立ち上がると、レプリケーションが始まります。
テストインスタンスへの移行
以下の画像のように「テストの準備完了」と表示されればレプリケーションの準備が完了しました。テストに行く前に、移行用インスタンスの準備を行います
MGNの設定からEC2起動テンプレートを指定します。
MGNの設定を行った際にテンプレートIDが自動で発行されているので、「起動設定」→ 「変更」から適切な内容に変更します
EC2テンプレートはデフォルト設定しないと利用されないので、忘れずにデフォルト設定にします。
※「一般的な起動設定」で「インスタンスタイプの適切なサイズ設定」をオフにしないと、強制的に、推奨のインスタンスタイプ(今回はc4.large)で上書きされてしまうので注意
設定をしたら、テストインスタンスを起動します。
「テストが進行中」に変われば成功です。
起動ステータスが「起動済み」に変わるまで待ちます。
しばらくすると起動済みに変わっていることを確認します。
EC2インスタンスを見てみるとしっかり起動していることが確認できます。
作成されたEC2インスタンスを起動してみます。
EC2作成の時に入れた「AwsReplicationWindowsInstaller」が入っていることが確認できました。
本番環境への移行
テストが完了したら次は本番環境への移行です。
「カットオーバー」が本番環境への移行です。
「テストおよびカットオーバー」から「カットオーバーインスタンスを起動」をクリックしカットオーバーインスタンスを起動します。
起動すると以下の画像のように「カットオーバーが進行中」となります。
起動ステータスが「最初の起動 : 成功」となっていれば成功です。
本番用EC2インスタンスもしっかり起動できていることを確認します。
本番用EC2内にはいり、「AwsReplicationWindowsInstaller」がしっかりあるかを確認します。
本番環境への移行後
本番環境へのカットオーバーが終わった後は不要なサーバーなどを削除が必要です。
「テストおよびカットオーバー」から「カットオーバーを最終処理」をクリックします。
以下の画像のように「カットオーバー完了」となります。
次に「アクション」から「アーカイブ済みとしてマーク」をクリックします。
最後に、移行したEC2インスタンス以外はすべて終了になっていることが確認できました。
まとめ
MGNを触っていて、とても便利で簡単に移行できるサービスということを確認できました。
今回はクラウドからクラウドへの移行だったので、次回はオンプレミスからクラウドへの移行も試していきたいと思います。