はじめに

前回のブログではApplication Migration Service(以下MGN)を使用し、クラウドからクラウドへの移行で流れを確認するだけだったので
今回はオンプレミスからクラウドへの移行を行っていきたいと思います。
移行元OSは「Windows server 2008 R2」を使用しており、Virtual Box上で実行をしています。
※最新のパッチを適応しないとエラーがでて実行ができない可能性があります。
※TLS適応パッチまで入れたら動くことが確認できました。

AWS MGNとは

AWS Application Migration Service (AWS MGN) は、お客様のアプリケーションを AWS に移行するために推奨される主要なサービスです。
AWS Application Migration Service を使用すると、物理インフラストラクチャ、VMware vSphere、Microsoft Hyper-V、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)、Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC)、およびその他のクラウドから AWS にアプリケーションを移行できます。

引用:AWS Application Migration Service を選ぶべき場合

構成図

移行元:オンプレミス
移行先:アイルランドリージョン

レプリケーションテンプレートを作成する

「MGNコンソール」→ 「レプリケーションテンプレート」を選択し、デフォルトのままで「テンプレートを保存」をクリックし、下記のように「テンプレートが保存されました。」とでれば初期セットアップ完了です。

移行元にエージェントをインストールする

1.「ソースサーバー」→「サーバーを追加」から以下の画像のように設定します。
今回はWindowsを移行するのでWindowsに設定しています。
「User provided resource id」は今回は設定しません。

2.「IAMユーザーの作成」をクリックし、IAMユーザーも作成しておきます。
必要ポリシーは「 AwsApplicationMigrationAgentPolicy」です。
IAMポリシー作成後、アクセスキーIDとシークレットアクセスキーはメモしておいてください（CSVのダウンロードでも可）

3.移行元のサーバーに戻り、以下を実行します。
※REGION_NAMEなどは置き換えて実行を行ってください。

.\AwsReplicationWindowsInstaller.exe --region <REGION_NAME> --aws-access-key-id <ACCESS_KEY_ID> --aws-secret-access-key <SECRET_ACCESS_KEY> --no-prompt

以下のように実行されていきます。

4.実行後ソースサーバーを見ると移行元のサーバーが追加されていることが確認できます。

テストインスタンスの起動

1.テストインスタンスを起動する前に「起動設定」から「インスタンスタイプの適切なサイズ設定」をオフにします。
EC2起動テンプレートはお好みで変更してください。
今回は最小設定の「t2.micro」に変更して、パブリックアクセスをオンにしています。

2.設定が終わり、以下のような画像になりましたら、テストインスタンスを起動を行います。

3.「テストおよびカットオーバー」から「テストインスタンスを起動」でテストインスタンスを起動を行います。

4.テストインスタンスを起動後、以下の画像のように進んでいれば成功です。

5.EC2インスタンスを見てみると、「AWS Application Migration Service Replication Server」と「AWS Application Migration Service Replication Server」の2つが実行されていることが確認できます。

6.しばらくするとテストインスタンスも起動していることが確認できます。

7.AWS MGNコンソールでも起動済みになっていればテストインスタンスの起動は完了です

8.起動したEC2インスタンスに入り、移行したものがあるか確認をします。
今回は移行時に使用した「AwsReplicationWindowsInstaller」が入っているのでうまく移行が完了していることが確認できました。

9.「カットオーバーの準備完了としてマーク」をクリックし、本番環境への移行を行います。

本番環境への移行

次に本番環境への移行を行います。
1.以下の画像のようになっていることを確認します。

2.「カットオーバーインスタンスを起動」をクリックし、カットオーバーインスタンスを起動します。

3.カットオーバーインスタンスが起動すると、「起動ステータス」が準備中になるので、起動済みになるまで待ちます。

4.EC2インスタンスの画面で「AWS Application Migration Service Replication Server」と「AWS Application Migration Service Replication Server」の2つが実行されていることが確認できます。

5.起動後、AWS MGNコンソールを見ると「起動ステータス」が起動済みになっていることを確認します。

6.EC2インスタンスを見てみると、、起動がされていることを確認します。

7.本番EC2インスタンス内に入り、同じく「AwsReplicationWindowsInstaller」入っているのが確認できます。

8.本番環境への移行が終わりましたら「テストおよびカットオーバー」から「カットオーバーを最終処理」をクリックします。
これにより本番EC2インスタンス以外のインスタンスが終了されます。

9.これが終わりましたら、「アクション」から「アーカイブ済みとしてマーク」をクリックし、移行は完了です。

まとめ

前回はクラウドからクラウドへの移行を行いましたが、今回はオンプレミスからクラウドへの移行ですので、少し違う点がありましたが全体像を知っていたのでスムーズに進めることができました。
次回はSite to site VPNを使ってオンプレミスからクラウドへの移行を行っていきたいと思います。