AWSを中心にインフラの設計・構築・運用を行っているインフラエンジニアの齊藤です。
Amazon Web Services(AWS)は、日々新サービスや機能追加、改善アップデートをリリースしています。
しかし、正直なところ「情報量が多すぎて追いきれない…」と感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、直近2カ月のAWS What’s NewやAWS Blogの中から、
運用エンジニア目線で実務に関わりそうなアップデート・最新情報だけを厳選してご紹介します。
コスト最適化・セキュリティ・監視運用・サーバーレスといった観点で、
「これは知っておいたほうがいい」
「現場で使えそう」
と感じたニュースをピックアップしました。
日々のキャッチアップのショートカットとして、ぜひご活用ください。
※文章内で一部AIを用いて要約しております。
AWS運用エンジニアが気になったAWSニュース
今回紹介するニュースは、次の通りです。
1. Amazon CloudWatch Logs がマネージド型の syslog 取り込みをサポート
Amazon CloudWatch Logsは、マネージドsyslog取り込みに対応しました。
ファイアウォール、ルーター、スイッチ、Linuxサーバーなどから、エージェント不要でTCP、TCP+TLS、UDP経由のsyslogをCloudWatch Logsへ送信できます。
RFC 5424、RFC 3164、Cisco形式に対応し、重要度やホスト名なども自動抽出されるため、ログ集約や調査運用の簡素化に役立ちます。
参照ページ:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/06/amazon-cloudwatch-syslog-ingestion/
↓ログ管理から任意のロググループをクリックすると、詳細画面にSyslogに関する設定がありました。
↓具体的なセットアップはこちらから
https://docs.aws.amazon.com/AmazonCloudWatch/latest/logs/CWL_Syslog_Setup.html
✍齊藤コメント✍
マネージドsyslog取り込みにより、自前でsyslogサーバーを構築・保守する必要性が下がりそうです。
特にAWS上にLinuxサーバーを構築する場合、そもそもCloudWatch Logsではなくsyslogサーバーへ集約する理由があるのか、あらためて考えるきっかけになるアップデートだと感じました。ログ集約基盤のシンプル化や保守負荷の削減につながる可能性があります。
2. AWS マネジメントコンソールにインターネット接続なしでアクセス可能に
AWS Management Console Private Accessが、インターネット接続なしのVPCからのコンソール利用に対応しました。
AWS PrivateLinkにより、対応サービスのコンソール通信をVPCエンドポイント経由にできます。
厳格なネットワーク制御が必要な環境で、社内ネットワークや閉域環境から安全にAWS管理操作を行える点が大きなメリットです。
参照ページ:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/06/aws-management-console-private/
✍齊藤コメント✍
インターネット接続なしでAWSマネジメントコンソールを利用できるのは、かなり衝撃的なアップデートです。金融系などセキュアな環境では、インターネットへ出るかどうかが設計やレビューの大きな論点になります。
これまでは踏み台サーバー経由でマネコンに接続する場合でも、プロキシ利用の申請や関係部署との調整が必要でした。Private Access により、閉域環境から安全にコンソール操作できる選択肢が増える点は大きなメリットだと感じます。
3. Amazon CloudWatch がクロスアカウントのメトリクス一元化のサポート
Amazon CloudWatch Metrics Centralization が一般提供され、複数アカウント・複数リージョンのメトリクスを単一アカウントへ複製・集約できるようになりました。
AWS Organizationsでルールを定義し、中央チームが検索、アラーム、ダッシュボード、監査、ガバナンスに活用できます。大規模なマルチアカウント運用の可視化に役立つ機能です。
参照ページ:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/06/amazon-cross-account-metrics-centralization/
✍齊藤コメント✍
以前からCloudWatchメトリクスをクロスアカウントで参照する仕組みはありましたが、今回はメトリクス集約をより明示的に管理できる機能として提供された印象です。
AWS Organizations のルールで複数アカウント・複数リージョンのメトリクスを単一アカウントに集約できるため、監視の一元管理やガバナンス強化がしやすくなりそうです。
4. EBS ボリュームの推奨事項に IOPS とスループットのスパイクメトリクスを追加
AWS Compute OptimizerのEBSボリューム推奨で、IOPSとスループットのスパイク状況を考慮できるようになりました。
CloudWatchのVolumeIOPSExceededCheckとVolumeThroughputExceededCheckを分析し、プロビジョニング性能を超えようとした状況を把握します。
突発的な高負荷を考慮したEBSの性能・コスト最適化判断に役立ちます。
✍齊藤コメント✍
EBSのサイジングでは、容量だけでなくIOPSやスループットを考慮することが重要です。
今回、Compute Optimizerの推奨事項でIOPSとスループットのスパイクを考慮できるようになったことで、突発的な高負荷を踏まえた性能・コスト最適化がしやすくなりそうです。EBSボリューム選定や見直し時の判断材料として役立つアップデートだと感じました。
5. Amazon EC2、AMI ガバナンス強化のための AMI ウォーターマークを発表
Amazon EC2で、プライベートAMIにカスタム識別子を埋め込めるAMI Watermarksが提供されました。
透かしはAMIのコピーや派生AMI作成後も引き継がれ、共有先アカウントでも確認できます。
信頼済みAMIの識別、作成元の追跡、Allowed AMIsとの組み合わせによる起動制御に活用でき、AMIガバナンス強化に役立ちます。
参照ページ:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/06/ec2-image-watermarks-allowed-images/
✍齊藤コメント✍
AMI Watermarks の良さは少し分かりづらいですが、AMIの来歴を追跡できる点は運用上助かりそうです。
AMIをコピーしたり、別アカウントへ共有したり、派生AMIを作成したりすると、どのAMIが正規のものに由来するのか分かりにくくなります。
透かしが引き継がれることで、信頼済みAMIを起点にしているか確認しやすくなり、AMI管理や監査、ガバナンス強化に役立つ機能だと感じました。
まとめ
AWSのアップデートは本当に数が多く、全部追いかけるのは正直しんどいですよね。
だからこそ、「運用担当として知っておきたい情報だけをサクッとまとめる」場があってもいいかなと思い、このシリーズを始めました。
今後も毎月、実務に効きそうなニュースをピックアップして発信していきますので、キャッチアップのショートカットとして気軽に読んでもらえたら嬉しいです。
参考リンク:What’s New with AWS
↓ほかの協栄情報メンバーのAWSについての記事を公開しています。ぜひ参考にしてみてください。
■AWS運用エンジニアが気になったAWS最新情報まとめ|2026年6月号(齊藤弘樹)
■AWS運用エンジニアが気になったAWS最新情報まとめ|2026年5月号(齊藤弘樹)
■AWS運用エンジニアが気になったAWS最新情報まとめ|2026年4月号(齊藤弘樹)
■AWS運用エンジニアが気になったAWS最新情報まとめ|2026年3月号(齊藤弘樹)

