【IT研修向け】研修トレーナーの考え方


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キャリアを積み重ねていくと、教育ロールを任せられるタイミングがあります。1、2名であれば普段から教育しているかもしれないのですが、数名、数十名のトレーニーを任せられた場合、同じ対応でいいのでしょうか

 

今回の記事では、初めて研修トレーナーを任された方向けに、トレーナーとしての正しい考え方を紹介していきます。

 

トレーニーの成長、また、トレーナーになる皆さまの成長につなげられるように、正しいトレーナーの考え方を持って研修に臨んでみてください。

 

 

エンジニア研修トレーナーの考え方

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この記事では以下の3つについて紹介します。

 

 

 

■研修とは?

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研修には2つの方法があります。
 

  • OJT
  • OFF-JT

 

OJTとは"On the Job Training"の略です。OJT研修では、先輩社員や研修担当者が教育担当として、新入社員や未経験者に対して、"実際の業務を通じて"知識やスキルを教える研修方法です。

 

一方、OFF-JTとは"Off the Job Training"の略です。研修センターや会議室などに外部講師(社内専門講師)を招き、トレーニーに受講してもらう方法です。業務に必要な知識や理論を体系的かつ効率的に学ぶことができ、エンジニアとして必要な知識やスキルの習得を目的としています。

 

今回の記事では、OJT研修を前提としたトレーナーの考え方について紹介していきます。

 

 

■トレーナーの心構えと能力は?

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トレーナーは以下の価値観を持っていることが大切です。

 

"トレーニーの成長可能性を信じて共に成長していく"

 

よくある失敗で、自分の価値観や仕事観を押し付けてしまうトレーナーがいます。中途採用で入社したトレーニーの場合、バックボーンや価値観は様々ですので、自分の尺度にあてはめようとする方はトレーナーにふさわしくないです。それでは、どういったトレーナーが望ましいのでしょうか。

 

トレーナーに求められる能力は以下の4つです。

 

  1. 信頼関係の構築力
  2. 適切なフィードバック力
  3. ティーチングとコーチングの使い分け力
  4. トレーニーの中長期的な目標の設定力

 

一つずつ確認していきます。

 

●1,信頼関係の構築力

トレーナーとトレーニーの信頼関係の構築は、研修がうまくいくための最も重要なポイントです。信頼関係を築くためには、以下の2つを心がけましょう。

 

  1. トレーニーの理解力に合わせた具体的な指導
  2. トレーニーの話をしっかり聴くこと

 

トレーニーが業界未経験の場合、人間関係構築や慣習、今後のことで不安がいっぱいだと思います。研修中のわからないことだけにとどまらず、トレーニーの話をしっかりと聴いてあげてください。

 

 

●2,適切なフィードバック力

研修においては、トレーニーの実施内容に対して適切なフィードバックを行うことも重要です。

 

フィードバックとは、「目標に対して相手の行動の軌道修正を促すために改善点や評価を伝えること」、を言います。

 

「できなかったところ」だけを指摘するだけのことをフィードバックと考えている方がたまにいますが、それだけでは不十分です。

 

フィードバックはトレーニーの成長、目標到達へのフォローのために行うものです。「次行うときにどうやればできるようになるか」という課題を共有し、一緒に答えを見つけ出す意識を持つことが大切です。

 

また、フィードバック時に「良かった点」も伝え、トレーニーのモチベーションアップにつなげていきましょう。トレーニーは"できなかいこと"に目が行きがちなので、毎日着実に成長していることを伝えてあげてください。

 

 

●3,ティーチングとコーチングの使い分け力

研修はトレーナーが一方に話すイメージがありますが、OJT研修ではティーチングとコーチングの使い分けを意識しましょう。

 

ティーチングとは、ビジネス用語では知識や経験の少ない部下や顧客に対し、専門的なルールやノウハウを教えることである。カリキュラムを組み、集団に教えることができるため、短時間で即戦力のある人材を大量に育てるときに向いている。(NTT東日本-Biz Drive-用語辞典より)

 

コーチングとは聞き役をコーチ、話し役をクライアントとし、コーチが話しやすいように会話を促す質問を行い、クライアントは質問に答える形式で主体的に話を展開していくコミュニケーションのことをいう。コーチングを行う意図は長い期間をかけて、クライアントが抱える問題に対して、根本的な解決を促すものである。(NTT東日本-Biz Drive-用語辞典より)

 

ティーチングばかりだとトレーニーが研修に対して受け身の姿勢になり、カリキュラムをこなすだけの作業者となってしまう可能性があります。

 

状況に合わせてコーチングを行い、トレーニー自身が考え課題を解決する力を養ってもらう状況を作りましょう。エンジニアには問題解決力や調査力が必要ですよね。研修期間中にできるだけ自分の頭で考えられるような状態に持っていければベストです。

 

 

●4,トレーニーの中長期的な目標の設定力

トレーナーはトレーニーに対して適切な目標を設定し、共有したうえで研修を進めてください。

 

できれば研修初日、もしくは2日目に長期目標を設定する場を設けましょう

 

研修期間中の短期目標を設定してクリアしてもらうことも大切ですが、トレーニーのさらなる成長のためには中長期の目標設定を行うことが重要です。

 

注意点は、中長期目標は現在のトレーニーの能力や経験と乖離があるため、イメージがわきづらく、逆にモチベーションを下げる要因になる点です。各フェーズで適切な中期目標設定を行い、長期目標であるゴールを明確にすることを意識して、トレーナーはトレーニーとコミュニケーションを取っていきましょう。

 

理想のあるべき姿を設定することで、何をやらなけばいけないかが明確になり、成長過程が見える化できるのも利点です。

 

 
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■OJT研修をするメリット3つ

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ここからは「OJT研修をするメリット3つ」について紹介していきます。研修に割く時間がもったいないと思う方もいるかもしれません。OJT研修をするメリットは以下の3つです。

 

  1. 実務レベルの人材を育成できる
  2. トレーナーもスキルアップできる
  3. 新入社員の早期退職の防止ができる

 

一つずつ説明していきます。

 

●1,実務に直結する人材教育や研修ができる

OJTはトレーナーが実際の業務を行って見せ、トレーニーにやらせてみることで、実務レベルのスキルが習得可能な方法です。

 

言語化が難しい知識やOFF-JTでは習熟に時間がかかるものを、実践を交えて教えることで習得しやすくなります。IT業界未経験者にはすべてが未知ですので、まずは"やって見せる"のが重要です。

 

 

●2,トレーナーもスキルアップできる

ここまでの話はトレーニーにばかり利点がある内容でしたが、研修を通じてトレーナー自身の指導力や問題解決力を向上させることができる利点もあります。トレーナーが研修を通じて身に付けることができるスキルは以下の3つです。

 

  1. 教育スキル
  2. リーダーシップ
  3. マネジメント力

 

上述した3つのスキルは管理職へのステップアップに必要なスキルです。OJT研修はトレーナーのスキルや経験値の向上に加え、キャリアアップにも大きく影響します。特に"マネジメント力"はIT業界で上流工程を担当するときに必要になる能力です。研修を通じて、トレーナー自身も一緒に学んでいきましょう。

 

 

●3,新入社員の早期退職の防止ができる

新入社員の早期退職の原因のひとつとして、職場内で良好な信頼関係が築けないことです。研修でのやりとりを通してトレーナーとトレーニーの間に信頼関係が生まれ、良好な人間関係を築くことができるのです。

 

せっかく入社していただいたのに、業務内容以外で離職してしまうのは悲しいですよね。しかし、人間関係や職場環境はトレーナー次第で良い方向に変えることができます

 

ぜひトレーニーが会社で活躍できるように、良い土壌を作ってあげましょう。

 

 

まとめ

初めてトレーナーというロールを任された場合、やることが多くて大変ですよね。一つ覚えていてほしいことがあります。

 

トレーナーはトレーニーの特性や強みを発見し、成長を信じて、根気強く指導しましょう。

 

人はそれぞれに強みがあり、学び方や成長速度が違います。トレーナーはトレーニーひとり一人に向き合い、各トレーニーに合う指導をしてあげてください。トレーニーの成長は必ずトレーナー自身の成長にも繋がります。

 

今回紹介したトレーナーの考え方を学び、ぜひ研修で実践していただければうれしいです。

 

 

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Last modified: 2023-05-24

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