皆さんお疲れ様です!椎名です。
AWSなどのクラウドコンピューティングサービスでは、EC2のような仮想マシン(VM)を数クリックで簡単に作成できますよね。
オンプレミス環境でVMを構築するには、仮想化ソフト、OSインストーラー、ライセンスなど自前で用意する必要があります。
今回は、インフラエンジニアとして初心に返って?オンプレミスPCにVMware Workstation 17 Playerで、WindowsとLinuxサーバーを構築してみます。
というのも、次回辺りでオンプレミス仮想サーバーをEC2に移行する検証をしてみたいので、今回で作るリソースをそのまま利用する予定です。
1. リソースの導入
1.1. WindowsサーバーISOのダウンロード
Windows Server 2012 R2から、日本語版をダウンロードします。
1.2. LinuxサーバーISOのダウンロード
ubuntu18.04から、isoをダウンロードします。
1.3. VMwareのインストール
VMware Workstation PlayerからWindows用インストーラーをダウンロードします。
インストーラーを起動し、基本デフォルトのままインストールしていきますが、拡張キーボード機能は必要ないので、チェックを外しておきます。
2. Windowsサーバーの構築
2.1. VMの作成
VMware Workstation 17 Playerを起動し、「新規仮想マシンの作成」をクリックし、1.1でダウンロードしたisoファイルを選択します。
ディスクサイズを15GBに変更し、単一ファイルとして格納を選択します。
「ハードウェアをカスタマイズ」をクリックし、「ネットワークアダプタ」をNATからブリッジに変更します。
VMが立ち上がり、Windowsセットアップの画面が表示されます。
画像以外の部分はデフォルトのままでインストールしていきます。
最後にadministratorアカウントのパスワードを設定する必要があり、以下
・ユーザーのアカウント名またはフル ネームに含まれる3文字以上連続する文字列を使用しない。
・長さは6文字以上にする。
・次の4つのカテゴリのうち3つから文字を使う。
英大文字 (A から Z)
英小文字 (a から z)
10 進数の数字 (0 から 9)
アルファベット以外の文字 (!、$、#、% など)
を満たす必要があります。
administratorアカウントでサインインしたら、デスクトップが表示され、サーバーマネージャーが自動的に立ち上がります。
画面下部の「インストールを完了しました」をクリックして完了させます。
2.2. リモートデスクトップ接続の許可
サーバーをEC2に移行した後、リモートデスクトップクライアントで接続する必要がありますので、先に有効化しておきます。
サーバーマネージャーのナビゲーションをローカルサーバーに切り替えて、リモートデスクトップの「無効」をクリックします。
リモート接続を許可し、ネットワークレベル認証のチェックを外します。
サーバーマネージャーをリフレッシュすると、リモートデスクトップが有効に変わったことを確認できます。
オンプレミスPCのリモートデスクトップクライアントを起動し、VMにリモート接続できるかを確認しておきましょう。
2.3. IISの起動
ちゃんとそのまま移行できるかを検証するために、IISを起動していきます。
「役割と機能の追加」にて、Webサーバー(IIS)を起動します。
すべてデフォルトの設定でインストールを行ってください。
エクスプローラーで画像のディレクトリに入り、ファイル名拡張子にチェックを付けます。
新規でテキストドキュメントを作成し、
<html>
<head>
<title>testpage</title>
</head>
<body>
<h1>This is Windows Server</h1>
</body>
</html>
を入力して保存します。
保存したファイルをindex.htmlに名前を変更します。
オンプレミスPCのブラウザでVMのプライベートIPにアクセスし、「This is Windows Server」が表示されることを確認します。
ついでにデスクトップに適当にいくつかファイルやフォルダを作成しておきます。
2.4. VMware toolsのインストール
オンプレミスPCとVM間でファイルやテキストの送受信のためにVMware toolsをインストールしておきます。
「VMware toolsのインストール」をクリックしたら、インストーラーがDドライブにマントされますので、それを使ってインストールをしていきます。
再起動とサインアウトが要求されますので、すべて完了しましたら、オンプレミスPCとVM間でコピペができることを確認します。(コピペできない場合、再度画像のところをクリックしてみてください)
3. Linuxサーバーの構築
3.1. VMの作成
Windowsサーバー同様に、ISOを選択してインストールします。
VMの設定は基本Windowsと同じですが、Ubuntu18.04は簡易インストールを使用するため、最初にユーザーとパスワードの設定があり、VMware toolsの手動インストールは必要ありません。
3.2. Apacheのインストール
デスクトップで右クリックし、「端末を開く」をクリックします。
sudo su
apt -y install apache2
vi /var/www/html/index.html
の順にコマンドを流し、
<html>
<head>
<title>testpage</title>
</head>
<body>
<h1>This is Linux Server</h1>
</body>
</html>
を追加して保存します。
オンプレミスPCのブラウザでVMのプライベートIPにアクセスし、「This is Linux Server」が表示されることを確認します。
Linuxサーバーはwebサーバーのみ確認しますので、これで構築が完了です。
4. 最後に
以上で二つのVMの構築が完了しました。
様々な移行検証に使われますので、構築を複数回やってみたり、サーバーマネージャーを色々いじってみるのもよいと思います。
では、次回、仮想機移す!