この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので十分ご注意ください。
お久しぶりです。
協栄情報クラウド事業本部の寺尾です。
先日はAWS DevDay(2日目)に参加してきましたので簡単に内容をご紹介します!
AWS DevDayとは?
AWS国内イベント最大の開発者向けテクニカルカンファレンス
開発者は常に知識とスキルをアップデートし、開発力を高めることが求められています。AWS Dev Day では今押さえておくべきクラウド開発のためのテクノロジーや手法について、技術解説セッション、ユーザー事例、デモ、ライブコーディングなど、60 を超えるセッションを通じて網羅的に学ぶことができます。また、2023年は対面による開催が実現し、開発者同士が交流できる「ネットワーキングエリア」が登場します。多彩なセッションとネットワーキングエリアを通じて、学びを深め、同時に開発の楽しさを再認識しましょう!
ということで、基本的には開発者向けのイベントです。
私は基本的にインフラ一本で、コードには運用スクリプトを書く時くらいしか触らないです。そんなわけで楽しめるか心配でしたが大変興味深い内容がたくさんありました。
会場はベルサール渋谷ガーデンで、渋谷駅から徒歩10分ほどの所にあるビルでした。

会場内の案内(マップ)

会場内の案内(セッション)
事前に参加登録とセッションを予約をし、受講票の印刷が必要になります。
会場に入って受付で受講票と身分証(名刺でok)を見せてGUESTパスをもらい、いよいよスタートです!
基本的には予約したセッションを聴講し、その合間にネットワーキングエリアの出し物を見に行って楽しんでいきました。
ネットワーキングエリアの出し物について
各社それぞれ開発者向けソリューションを紹介されていました。
RedHatのOpenShift on AWSや、OktaのID基盤、クラスメソッドの開発コンサルティング、などなど…

ネットワーキングエリアでもらったパンフレット
特徴的だったのがNVIDIAの出し物で、3dアバターの表情をマイクの音声から生成する、という生成AIでした。
GPUという面で機械学習とは非常に大きなかかわりを持つNVIDIAですが、生成AI自体にも着手しているのは知らなかったです。
その他にもステッカーやDevDay水の配布もありました!

配布されたステッカー

DevDay水

DevDay水
セッションの内容について
色々見ていく中で大きなトピックはやはり生成AI(Generative AI)と大規模言語モデル(Large Language Models/LLM)でした。
様々なセッションの中で触れられており、その存在感の大きさはすさまじいです。
去年からの画像生成系AIの過熱に、ChatGPTの登場と何かと話題ですが、やはりAWS上でも今熱いです。
今後導入予定であるAmazon独自の生成AIである「Amazon Bedrock」や大規模言語モデル「Amazon Titan」については(私の見た範囲では)触れられませんでした。ですがそれ以外の生成AIとLLMに関するトピックは多数ありましたので簡単にご紹介します。
生成AIとLLMに関するトピック
ゼネラルセッション 大規模言語モデル (LLM) の民主化: 便利な API の一歩先、その深淵の入り口を覗いてみよう
-
Amazon CodeWhisperer
コメントとコードから次のコードを予測し、生成するサービス。セッションの中ではCodeWhispererのGMの方から紹介されていました。生成したコードがオープンソースコードに類似していないか自動で調査し、類似している場合は注釈が付与されます。 -
OpenCALM
サイバーエージェントが公開した日本語LLM。セッションの中でサイバーエージェントの機械学習エンジニアの方から紹介されていました。
パラメータ数が少ないので、ChatGPTのような汎用的AIとして扱うには厳しいが、メール送信などの限られたタスクに最適化(ファインチューニングもしくは転移学習で)すれば十分な性能を誇るそうです。
ブレイクアウトセッション 英語で読もう!AWSドキュメント頻出英単語集1900!と、その作り方
-
ChatGPT(GPT-4)
セッションの中では1900個の単語の例文を日本語訳の生成に使用されていました。 -
LangChain
LLMを利用してサービスを開発するためのライブラリ。
セッションの中では、手動でChatGPTを入力するのは数が多すぎて厳しいので、OpenAIへのリクエストを自動化するために使用されていました。

ChatGPT(GPT-4)とLangChainについて

使用感と結果
下記が実際の英単語集です。
英語で読もう!AWSドキュメント頻出英単語集1900!
実際ドキュメントが英語版しかない、とか日本語訳がおかしいみたいな話はよくあるので、結構勉強しがいがありそうです。
Game 開発トラック ソリューションアーキテクトが考える!マネージド型サービスを利用してゲームを作る方法
-
Amazon CodeWhisperer
セッション中ではゲーム用のコードを作成するために利用されていました。 -
Amazon SageMaker JumpStart
セッション中ではゲームで利用するStable Diffusionを利用して画像生成するための基盤として利用されていました。Amazon SageMaker JumpStart は、機械学習ジャーニーを加速させることができる機械学習 (ML) ハブです。SageMaker JumpStart では、基礎モデルを含む事前トレーニング済みのモデルにアクセスして、記事の要約や画像生成などのタスクを実行できます。事前トレーニング済みのモデルは、データを使用してユースケースに合わせて完全にカスタマイズでき、ユーザーインターフェイスまたは SDK を使用して本番環境に簡単にデプロイできます。また、事前構築済みのソリューションにアクセスして、一般的なユースケースを解決し、機械学習モデルやノートブックなどの機械学習アーティファクトを組織内で共有して、機械学習モデルの構築とデプロイを加速させることができます。

Amazon CodeWhispererとAmazon SageMaker JumpStartの使用感
- AWS DeepComposer
セッション中ではゲームで利用する音楽を生成するために利用されていました。AWS DeepComposer は機械学習を搭載した世界初のミュージックキーボードで、あらゆるスキルレベルの開発者がオリジナルの音楽を作成しながら Generative AI を学習できます。DeepComposer は開発者のコンピューターに接続する USB キーボードと、AWS マネジメントコンソールからアクセスする DeepComposer サービスで構成されています。DeepComposer には、生成モデル構築の開始に活用できるチュートリアル、サンプルコード、トレーニングデータが含まれています。

AWS DeepComposerについて
最後に
AWS Dev Day 2023 Tokyo(2日目)の内容と生成AI関連のトピックをご紹介しました。
知らないサービスや単語が多数ありかなり興味深かったです。
一切生成AI関連の話題に触れないセッションのほうが珍しかったので、どういう使われ方をするにしろ色々変わりつつあるんでしょうね。
それではまた~