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GP3 EBS の総容量サービス制限を緩和してみた


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お久しぶりです。株式会社協栄情報システム3部所属の寺尾です。

突然ですがAWS マネジメントコンソールで以下の画面を見たことがありますか?

これはgp2ストレージをgp3ストレージに変更するときに表示されたエラーです。

"You have exceeded your maximum gp3 storage limit of 80TiB in this region."

どうやらこのアカウントではgp3はリージョン毎に80TiB※までしか作成できないという制限があるようです。
というわけで今回はgp3のサービス制限の緩和を実施しましたので以下で流れを説明していきます。

GP3 サービス制限の緩和申請

エラー文よりサポートに制限の緩和を問い合わせてください、とのことなので指示通りAWSサポートに問い合わせていきましょう。

1.AWSサポートからケースの作成を選択します。

2.以下の項目を入力しましょう。残りの項目は自身の環境に合わせて設定します。

設定項目 設定値
ケースの作成 サービス制限の緩和
制限タイプ EBS
リソースタイプ 汎用(SSD)ボリューム
制限 Total gp3 Storage Needed(in TiB/account)
新しい制限値 任意

3.理由を入力して送信します。理由は単純に必要容量に足りないからで通ったので、あまり詳しい理由は必要なさそうです。

GP3 サービス制限の緩和

1.ケースを作成すると以下のような二通のメールが即座に送られてきます。


2.15分ほどで以下のような制限緩和のメールが届きました。

この後実際に構築してみましたが、実際に80TiB以上のGP3 EBSを構築することが可能でした。
ですので以上でサービス制限の緩和が完了です。

追記

その後、サービス制限の8割程度で運用していたところ、サービス制限が以下のように自動的に緩和されているのに気づきました。

拡張後経過時間 サービス制限
50時間 緩和申請した数値の2.2倍
72時間 緩和申請した数値の3.5倍

どうやらEBSサービス制限の8割以上程度で運用していると、EBSのサービス制限が自動的に緩和されるようです。
確かに、今回のアカウントは初めから80TiBの制限でしたが、初期状態のアカウントでは50TiBの制限でした。つまり、気が付かないうちに自動で拡張されていたのだと思います。

詳しい記載は見つけられませんでしたが、このページによると、

一部のサービスクォータは、AWS の使用時間の経過とともに自動的に引き上げられます

とのことなので、EBSの総容量サービス制限は「一部のサービスクォータ」にあたるのだと思います。ただ、挙動を見る限り時間の経過というよりは使用量に応じた引き上げに見えますが…

以上のことより、短期間に急激な拡張をせずに少しずつ構築する分にはAWS側が自動でサービス制限を緩和してくれるため、サービス制限の緩和申請が必要ないようです。
ただ、公式ドキュメントからは読み取れない仕様のため、あくまで推測であることをご理解ください。

後日サポートに問い合わせてみましたが、詳細な情報については以下のように入手できませんでした。

また、今回AWSサポートから緩和を申請してみましたが、調べてみるとService Quotas コンソールから緩和するのが現在推奨の方法のようです。

AWS サービスクォータ

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。
調査やサービスの緩和に丸一日程度かかるかもしれないと思っていたのですが、存外あっさりと解決しました。
この記事を読んで同じく解決される方がいれば幸いです。

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