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EBSボリュームサイズ拡張ハンズオン: EC2 インスタンスのパーティション変更


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・はじめに

協栄情報石井です、今回はEBSのボリューム拡張のハンズオンを行っていきます。

まずはじめにパーティションって何?と疑問になった方もいると思います。

EC2インスタンスでの「パーティション変更」とは、単純に、クラウド上の仮想コンピュータ(EC2 インスタンス)のストレージ(保存領域)を分けるか、またはその分け方を変えることです。

これは、部屋の中に棚を作って物を整理するようなものです。

最初に棚を少なく作ったけど、後から物が増えたので、さらに棚を増やすか、棚の大きさを変えるという感じです。

それではハンズオンを進めていきましょう。

・どういう状況で行うのか?

ストレージの使用率が高くなったり、将来のデータ増加に備えて、EC2インスタンスのEBSボリュームサイズを拡張する必要が生じることがあります。

これにより、インスタンスのパフォーマンスが向上し、データ管理が容易になります。

注意点: バックアップを忘れずに!

重要な作業を行う前には、データの安全を確保するために、AMIでのバックアップを取得してください。

・流れ

1.EC2の作成
2.現在のEBSボリュームサイズの確認
3.AMI取得
4.EBSボリュームのサイズを変更
5.インスタンスのOSにサイズ変更を反映
6.確認

上記の流れでハンズオンを実施していきます。

・前提条件

パブリックサブネットのあるVPCを作成

手順

ステップ1:EC2の作成

windowsとlinuxのEC2作成

項目 Linux Windows
名前とタグ 任意の名前を入力 左と同様  
AMI [Amazon Linux 2 AMI]無料利用枠の対象を選択。  [MicrosoftWindows Server 2022 Base] 無料利用枠の対象を選択。
インスタンスタイプ [t2.micro]を選択 [t3medium]を選択
キーペア 任意のキーぺアを作成 左と同様 
ネットワーク設定   編集を押し、自身が作成したVPC、サブネットを入力パブリックIPは有効化 左と同様
セキュリティグループ SSH用のポート22を開放します。 RDP用のポート3389を開放
ストレージを設定 gp3に変えましょう。 左と同様

windowsとlinux用に2台起動いたします。

ステップ2:現在のEBSボリュームサイズの確認

AWSマネジメントコンソールで現在作成したEBSボリュームのサイズを確認しましょう。

・linux

こちらでは、Tera Termを使ってSSH接続を行っていきます。

linux側のEC2のパブリックアドレスをコピーしてホスト名に入れ、OKをおします。

次の画面も続行を押します。

ユーザー名にはec2-userを入れ、秘密鍵にEC2起動時に作成したキーペアを保存したファイルを選択して入れます。

こちらの画面に入れたら成功です。


       __|  __|_  )
       _|  (     /   Amazon Linux 2 AMI
      ___|\___|___|

https://aws.amazon.com/amazon-linux-2/

[lsblk]コマンドでパーティションの確認を行いましょう。
このように表記されると思います。

[ec2-user@ip-10-0-10-40 ~]$ lsblk
NAME    MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
xvda    202:0    0   8G  0 disk
mqxvda1 202:1    0   8G  0 part /

最初に指定した通り8Gになっているのが確認できております。

・windows

まずは、自身が作成したEC2を選択して接続を押します。

RDPクライアントの欄に移動し、リモートデスクトップファイルのダウンロードをクリックします。

次に下にあるパスワードを取得を押します。
その後プライベートキーファイルのアップロードでEC2起動時に作成したキーペアを選択し、[パスワードを暗号化]を押します。

前の画面に戻り、パスワードコピーして先ほどダウンロードした、リモートデスクトップファイルを開きましょう。

パスワードには先ほどコピーしたものを入れます。

こちらの画面には入れれば成功です。

次に、ディスク管理を開きましょう、スタートを右クリックし、Disk Managementを選択します

最初に設定した30.00GBと表記されているのがわかります。

ステップ3: AMI取得

※AMIを取得する前にEC2を停止しましょう。

AMIの作成時にインスタンスを【再起動しない】へのチェックについて
チェックをしていない状態だと、AMI作成の際に再起動をします。
AWSからの自動再起動で都合が悪ければ手動で停止して行うなりしてください(今回はあえて手動で停止しております)
チェックをつけて停止せずに行うこともできますが、その場合は、実行されているプロセスに一貫性が失われ、ファイルシステムの整合性が保証されないので、ご注意ください

警告
[No reboot] (再起動しない) を選択した場合、作成されたイメージの、ファイルシステムの整合性は保証されません。
引用URL (https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/creating-an-ami-ebs.html#awsdocs-note-title:~:text=%5BNo%20reboot%5D%20(%E5%86%8D%E8%B5%B7%E5%8B%95%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84)%20%E3%82%92%E9%81%B8%E6%8A%9E%E3%81%97%E3%81%9F%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%80%81%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%81%AE%E3%80%81%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%81%AE%E6%95%B4%E5%90%88%E6%80%A7%E3%81%AF%E4%BF%9D%E8%A8%BC%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%80%82)
公式ドキュメント

それでは、ボリュームサイズの変更を行う前に、作成したEC2を選択し、右上の[アクション]から[イメージとテンプレート]を押し[イメージを作成]を押します。

イメージ名を入れ、任意のタグを入力してイメージを作成を押しましょう。

作成したAMIはサイドメニューのAMIから確認することが出来ます。

こちらも同様に2台分作成しましょう。

ステップ4: EBSボリュームのサイズを変更

AWSマネジメントコンソールから、今回作成したEC2のEBSボリュームIDを押し、右上の[変更]を選択します。新しいサイズを入力し、[変更]をクリック。

今回はlinuxは16、windowsは45に設定して検証を行いましょう

また、変更後のサイズはマネコンには即時反映されますが、割り当てられているわけではありません。

2台とも設定を終えたら次のステップに進みます。

ステップ5: インスタンスのOSにサイズ変更を反映

OS(linux、Windows)ごとにパーティション変更を反映

EC2を再度起動してそれぞれ接続して変更の反映を行いましょう。

・linux

[lsblk]コマンドで拡張前のパーティション確認を行います。
ディスクは16Gに変更されていますが、パーティションは8Gのままです。

[ec2-user@ip-10-0-10-40 ~]$ lsblk
NAME    MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
xvda    202:0    0  16G  0 disk
mqxvda1 202:1    0   8G  0 part /

ではパーティションをリサイズします。これは、通常、growpart コマンドを使用して行われます。[sudo growpart /dev/xvda 1]コマンドを使用します。

[ec2-user@ip-10-0-10-40 ~]$ sudo growpart /dev/xvda 1
CHANGED: partition=1 start=4096 old: size=16773087 end=16777183 new: size=33550303 end=33554399

最後に確認として[lsblk]コマンドでパーティションが変更されているかの確認を行います。

16Gに切り替わりましたね。
下記のように変更が確認できていれば成功です。

[ec2-user@ip-10-0-10-40 ~]$ lsblk
NAME    MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
xvda    202:0    0  16G  0 disk
mqxvda1 202:1    0  16G  0 part /

・windows

再度RDP接続する際にはダウンロードのし直しが必要な点に注意しましょう。

それでは接続しましょう。

次に、ディスク管理を開きましょう、スタートを右クリックし、Disk Managementを選択します

こちらの画面が表示されるはずです。
下の方に15.00GB Unallocatedと表示されているはずです。
これが未割当て領域となります。

Disk Management 内で、拡張したいボリュームを右クリックし、[Extend Volume…]を選択します。

ウィザードが表示されたら、[Next]ボタンをクリックし、拡張するサイズを選択して[Next]ボタンを再びクリックします。

[Finish]ボタンをクリックして拡張を完了します。

45GB割り当てられたことが確認できますね、これで拡張されたことが確認できました、お疲れ様です。

また、Windows Explorer を開いてドライブのプロパティを確認し、新しい容量が反映されていることを確認することもできます。

まとめ

EBS ボリュームサイズの拡張は、EC2 インスタンスのストレージ要件が変化する際の重要な作業です。

このブログを参考に、安全かつ効果的にEBSボリュームを拡張してください。

バックアップと確認作業を怠らないようにしましょう。

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